『何?それ…。何なの?

右京君の言ってる意味が、全然わからない…』


すずは混乱しているようだ。


そうだろうな。


俺だって混乱してるから。


当の本人はどれだけ戸惑うことだろう。


「アイツ、高校の頃に使ってた携帯を未だにずっと持ち歩いてたんだ。

どうして捨てないのか聞いたら、大事なデータが入ってるって言ってた。

その意味がずっとわからなくて。

今日たまたまアイツが、親父の車に携帯を忘れててさ。

それ開いたら、お前の画像が出て来たんだ」


『う、そ…でしょ?

どうして?』


「わからない?その意味が。

本当にわからないのか?」


『わ、わからないよ。だ、だって…。いきなり過ぎて…』


「そんなの…、お前が好きだからに決まってるだろう?」


『え…?』


「ずっと、お前のことが好きだったんだよ、アイツは!

それを、ずっと隠してたんだよ…っ」