ブルブルと携帯を持つ手が震える。


この携帯って、隆治が高校の頃に持っていたものだよな?


データを移せない…。


そう言っていたということは…。


この待ち受けの画像は、最近撮ったものじゃなくて、その当時撮ったものなんだ。


それを今も大事に持っている。


それがどういうことか…。


隆治のヤツ…。


一体何やってんだよっ!


俺は震える手で自分のスマホをポケットから取り出し、ある人に電話をかけた。


確かめないと。


絶対確かめないと…!


心臓がバクバクと音を立てる。


まずい。


どうしよう。


このままじゃ、取り返しがつかなくなる…!


「あぁ、クソッ。早く出ろよっ」


鳴り響く呼び出し音に無性に腹が立ってくる。


その時だった。


『はい』


その相手と電話が繋がった。