サエちゃんにいきなり聞かれて、ドキッと心臓が跳ね上がった。


「あ、えと。

特に進展してない…」


ボソッと呟くと、二人に思いっきり呆れた顔をされた。


「もっと頻繁に会わないとダメだよー。

数えるくらいしかデートしてないらしいじゃん。

片岡君もすずちゃんも、ほんっと奥手だよねー」


「ゆっくりでいいって言ったけど、ここまでゆっくりだとは思わなかったよー」


「ははは…」


思わず、顔が引き攣ってしまった。


片岡君とは、たまにメールのやり取りをしているけれど。


ずっと、それ止まりだった。


隆治と繋がりのある人とどうこうなるのは。


やっぱりあたしには無理な気がしていた。