「ありがとう、隆治。

隆治に再会できて、嬉しかった…」


『すず…』


それは嘘じゃない。


何かあったんじゃないかと、ずっとそのことが気がかりだったし。


何も出来なかった自分を責め続けて生きて来たから。


その苦しみからは、解放されたように思う…。


「隆治が元気でいてくれたから、あたしはそれだけで充分だよ。

パンもすごく美味しかった。

いつも選んでくれて、ありがとね…」


『うん…』


「千春ちゃんと仲良くね」


『あぁ…』


「これからも元気で頑張って…」


『すずもな…。

キヨさんとおばさんにも、よろしく伝えて…』


「うん…。わかった。


じゃあ、ね…」


『うん…。じゃあ…』