「それにあたし。

隆治との関係をみんなに隠してることが苦しいの。

千春ちゃんに会うたび、申し訳なくてたまらないの。

もう、正直限界だよ」


平気でいられる隆治が、あたしは信じられない…。


それはやっぱり。


あたしだけが、まだ一方的に隆治を好きだからなんだろうけど…。


『すず。

でも俺…。

すずに会いたい…』


意外な言葉に、心臓がトクンと音を立てた。


隆治の寝言を思い出して、なんだか泣きそうになった。


「な、何言ってるの?

だからさっきから言ってるじゃん。

そっちはあたしを友達だと思ってても、あたしはそうじゃないって。

会いたいなんて言わないで。

それがどれだけ残酷な言葉か、隆治わかってる?」


ひどい。


ひどいよ、隆治。


あたしのこと、一度は拒否したくせに。


恋人としてはダメだけど、友達としてならOKだなんて。


そんなの都合が良過ぎるよ!