電気を消して布団に横になると、急に胸がドキドキしてきた。


今、隣の部屋に隆治がいる。


高校生の頃だって、さすがに2階にまで上がったことはなかったのに。


窓から潮の香りのする風が吹き込んで来る。


遠くで波の音も聴こえる。


隆治は今、何を思っているのかな?


疲れて、もう寝ちゃったのかな?


もしかして隆治、あたしの帰省に合わせて島に来たのかな…。


まさか、ね…。


それにしても、千春ちゃんは大丈夫なのかな?


千春ちゃんはあたしが島に住んでいたことを知らないから、問題ないのかもしれないけれど。


色んなことを考えてしまい、あたしは興奮してなかなか眠れないのだった。