「お前の彼女だから、絶対に手は出さないけど。

でも、サエはかなり俺のタイプに近いよって言ってた」


タイプに、近い…?


「俺、お前を初めてじっくり見た時、すげー驚いたんだ。

サエのすっぴんに似てたから。

しかも名前がすずだろう?

だから俺、お前に出身地を聞いたんだ。

もしかして島出身なのかなって」


定食屋さんで、あんなにあたしの顔をジロジロ見ていたのって。


そういうことだったんだ…。


「でもお前、東京生まれって答えただろう?

だから、やっぱ違うのかなって。

その時は納得したんだけど…。

でも、今日の隆治の態度を見てて、やっぱこれは変だなって…」


「変って…?」


「だって、お前と話す時の隆治、すげー楽しそうだったじゃん」


「はぁっ?あれが?」


あんなにイジワルして、ひどい態度だったのに?


「すげーイキイキしてたじゃん。

アイツ、女にあんなこと絶対しねーよ。

少なくとも、俺は見たことがない」