「ビックリしたよー。

すずちゃんがそんなことを言うなんて」


「え…?

あ、あぁ。いやあの。

実はあたし、昔からこういうの黙っていられないタイプだったの。

特に男子にはね」


「えーっ、そうなの?」


「うん…。今は女子大だから、こういうことを言う機会がなかっただけで…」


思わず苦笑いをすると、右京君と片岡君がクスクスと笑っていた。


しばらく待っていると、隆治とサエちゃんがトレーに飲み物を載せて持って来てくれた。


みんなの目の前に、ストロー付きの飲み物が置かれていく。


「はい。キミはこれねー」


そう言って隆治があたしの前に置いたのは、なぜかみんなとは違うショートサイズの紙コップ。


あたしだけストローがささってないけど、何が入ってるの?


そう思いながら、紙コップを持った瞬間。


「あっつ!」


あまりの熱さに驚いた。


まさかと思いフタを開けると…。


「ちょっと!ホットコーヒーが入ってるんだけど!」


「そうだよー。ミルクと砂糖もいる?」


そう言ってあたしに手渡そうとする隆治。


「け、結構です!」