「前は見た目も華やかだったし、性格だって明るかった気がするのにさー。

なんか東京に戻って来てから、暗い気がするんだよねー」


「暗い…?

あたしが…?」


「うん。

以前はもっと元気だったし、言葉にもキレがあったよね。

何に対しても積極的だったのに。

なんか今は、妙に冷めた女になってるよねー」


「何よ、それー」


「だってそう思うんだもん」


あたしは思わず、ぶぅと頬を膨らませていた。


そう言えば隆治も同じように言っていた。


変わったよなって…。


何なのよ。


何が変わったっていうのよ。


自分の中では何も変わっていないのに。


そんなことを考えている時だった。


「すずちゃん」


誰かがあたしの肩をポンと叩いた。