その後男性二人は、久しぶりに会ったからか話が尽きないようで、やたら盛り上がっていた。


あたしも話に混ざったけど、結構面白くて、意外に楽しく話せた。


ちなみに彼はあたしのことを“すず”と呼び捨てにし、自分のことは“右京”と呼んでくれと言っていた。


さすがに初対面で呼び捨ては出来ないから、“右京君”にしたけれど。


お客さんがだんだん増えて来た頃、あたし達はお店を後にした。


初デートの邪魔をしたからお詫びにと言って、右京君はあたしと片岡君の分も支払ってくれた。


一応気にしていたんだなと、ちょっと意外だった。


最初の強引さだけを見ていると、とてもそんなふうに気を遣う人には見えなかったから。


右京君と駅で別れると、あたしと片岡君は一杯だけ飲もうかと言って、お酒の飲めるカフェに入った。