やっぱり車内は、予想していた通りやたらと静かで。


千春ちゃんが痺れを切らして話し始めると、片岡さんがそれに受け答えをしていた。


だけど、あたしと隆治は特に会話に入ることもなく、ただ黙って外の景色を見ていた。


千春ちゃんが先に車に乗り込んだから、あたしは隆治の真後ろに座っていて。


こうして隆治の後頭部をじっと見つめるのは、すごく久しぶりだなと思った。


最後に会えたのは、あの夏の日だったから。


姿を見なくなってからは、もう4年が近いわけだ。


あたしと同じ空間に、隆治がいる。


もう二度と会えないと思っていた隆治が。


ハッキリ言って、信じられない。


あたし、変な夢を見ているのかな。


途中コンビニに寄ってお弁当や飲み物を調達すると、


車は目的地である夜景スポットに到着した。