そう言ってもらえるのは、嬉しいけれど。


隆治の友達っていうのが、どうしても引っ掛かっていた。


あたしの返事があまりに遅いせいか、片岡さんがガクッと肩を落とした。


「参ったな…。

ホントに奥手なんだね。

僕も人の事は言えないけど、植村さんはそれ以上かも」


そう言われて、余計に返事に困ってしまった。


隆治の知り合いじゃなければ、友達になるくらい全然オッケーなんだけど…。


「いきなり二人でなんて言わないから。

また4人で会うなら、それならいい?」


よ、4人って。


またあのメンバーで会うってことでしょ?


む、無理無理。


絶対もう無理!


「そ、それもダメなの…?」


片岡さんがあまりに悲しそうな目をするから、なんだか申し訳なくなってしまう。


「あの。じゃあとりあえず。連絡先交換しようか…」


「え?ほんとに?」


会う会わないは別として。


連絡先を交換するくらいは、しておくべきかなと思った。


心配してくれている千春ちゃんの顔を立てるためにも…。


メールが来ても、適当にかわしていれば、気がないってわかるだろうし。


そのうちどうでもよくなるに違いないと思った。