とりあえずお酒を注文し、飲み会が始まった。


千春ちゃんが適当に料理を注文してくれて。


あたし達はしばらくの間、飲んだり食べたりに集中していた。


お酒を飲みながら、チラリ隆治を見てみる。


隆治…。


随分落ち着いた気がする。


隆治の家庭環境や、進路が少し心配だったけれど。


元気そうで良かった。


ちゃんと就職もして、働いている。


千春ちゃんという可愛い彼女もいて。


良かったね、隆治…。


あたし、安心したよ…。


元気なら、それでいいんだ。


何かあったんじゃないかって、それだけが本当に心配だったから…。


「なんかみんな無口だよね。

飲み会慣れしてないメンバーなのかな?」


千春ちゃんに言われてハッとしたけど、確かに不気味なほど本当に静かな会だ。