「やだー。二人とも硬いなー。

長谷川君とすずちゃんって同い年だよ。

タメ口で話せばいいのにー」


千春ちゃんの言葉に、隆治は少し口角を上げた。


「まぁ最初だし、しょうがないか。

それより長谷川君。お友達を紹介してよ」


隆治の登場で、その彼の存在をすっかり忘れていた。


そうだ…。


今日はあたし、紹介を受けるんだよね…。


「えと、片岡明仁(かたおか あきひと)。

高校の時の友達」


言葉足らずの隆治にクスッと笑って、その隣の彼は口を開いた。


「片岡です。〇〇大学の4年です。

今日はよろしくお願いします」


そう言って微笑むその彼は、顔が小さくて、端整な顔立ちで。


柔らかそうなブラウンの髪が、ふんわりと揺れていた。


ものすごいカッコイイと思うし、その大学名は、かなり偏差値の高い大学だった。


「〇〇大学かぁ。

片岡さんって賢いんですね!」


千春ちゃんもビックリしているようだ。