「千春ちゃんの彼って、どんな人なの?」


こんなにいい子な千春ちゃんが選ぶ人だもの。


きっと素敵な人に違いない。


「うーん。ひと言で言うと、真面目かなあ。

すごく誠実な人だよ」


「へぇぇ。そうなんだ」


さすが、千春ちゃん。


軽い人は嫌いっぽいし、あたしとそういうところが似てるかも?


「ねぇ、すずちゃん。

私の彼に、男友達紹介してもらわない?」


「はい?」


思いがけないことを言う千春ちゃんに、思わず食べていたご飯を吹き出しそうになった。


「な、何?急に」


あたしがそう言うと、千春ちゃんが少し口を尖らせた。


「だってね。もったいないんだもん。

こんなに綺麗なのに。

すずちゃんにはもっと学生時代を謳歌して欲しいのよ。

少々派手に遊んだっていいと思う」


「は、派手にって言われても…」


別に遊ぶことに興味はないし…。


「まずは手始めに、彼氏を作るべきだよ!」