「大丈夫。あたし、ああいう人ってタイプじゃないし」


思わず苦笑いをしながら呟くと。


「でもねー。最初は文句言いながらも、みんな落ちていったのよー。

そして次は私をターゲットにしてって、女子はみんな心の奥でそう思ってるのよー」


遠くの方を見つめながら、ハルはため息混じりに言った。


「えっ?ハル。アイツのことが好きなの?」


あたしの質問にぎょっとするハル。


「まさか!私にはちゃんとした彼氏がいますー」


「え?あ、そうなんだ」


「うん。隣のクラスにいるんだけどね。

今度、すずちゃんにも紹介するね」


「う、うん」


都会でも田舎でも、女子の会話ってそう変わらないなって。


内心、あたしは思ったのだった。