高校はもう自由登校になっていたし、合格発表は2月中旬以降なので、それまでマンションに残ることにした。


友達に会いたいところだけど、みんなも受験で忙しいだろうし、メールだけに留めておいた。


昼間は家に一人だし、特にすることもなくて、なんだかひどくヒマだった。


隆治…。


あたし今、東京にいるんだよ。


隆治の高校も、もう自由登校だよね?


あんな電話さえなければ、今頃あたし達、きっと毎日のように会っていたはずだよね?


隆治と一緒に、東京の街をデートしてみたかった。


一緒に買い物したり、一緒にご飯を食べたり。


島とは違うデートを満喫してみたかった。


このマンションに、隆治を呼ぶことだって出来たよ。


身体を触れ合うことだって、もしかしたら出来たかもしれない。


それなのに…。


どうしてこうなってしまったの…?


そう思うと悲しくて、あたしはポロポロと涙を流していた。