その日の夜は、なんだか寝付けなかった。


家に帰って、おばあちゃんと母さんの顔を見ると、なんだかすごく申し訳ない気持ちになった。


目を閉じると、昼間隆治に抱かれた感触が蘇って来た。


まだ痛みの残るお腹にそっと触れる。


恥ずかしさと痛みの中で、あたしは必死に隆治を受け入れていた。


隆治を全身で感じられたのは嬉しかったけど、どこか悲しさと苦さが残ったように思う。


隆治も言ってたけど、本来なら。


恋人になってから、ゆっくりそうなっていきたかったな…。


でも、それでも…。


こうするしか方法がなかったと思う。


あまりにも、突然の別れだったから…。