いただきますと言って、三人でスイカを頬張る。


「わー、甘いー」


「うまいねー」


「夏はやっぱり、スイカじゃのう」


おじいちゃんと隆治と一緒に過ごす時間が好き。


おじいちゃんはそんなに口数は多くないし、厳しい面もあるけれど、とても心優しい人なのだ。


あたし、この家にお嫁に来てもいいわ、なんて思ったりしてしまう。


その時、ピロピロとお店のインターホンが鳴った。


「あ、お客さんだね。俺が応対するよ。じいちゃんは食べてて」


「ほうか。悪いのう」


隆治はにっこり笑って、お店へと走って行った。