なんと、ウチの庭に隆治が立っていた。


どうやら、あたしの部屋の窓に石を投げていたらしい。


「よう」


軽く右手を上げる隆治。


「ちょっ、どうしたの?こんな暗い時間に」


「降りて来いよ。初日の出、見に行こう」


初日の出?


「え?今、何時なの?」


「今6時半。

今から行けば、充分間に合うから」


「わ、わかった。

すぐ着替えるから、待ってて」


「うん。

あ、お前ちゃんと俺と出かけるってメモ置いておけよ。

起きてお前がいないと心配されるから」


「それもそうだね。わかった。じゃ、あとでね」


そう言ってあたしは窓を閉めた。