自分の家に帰ると、まだお父さんは仕事から帰って来てなかった。


自分の部屋に入り、ベッドへとダイブする。


「はぁ…」


思わずため息が漏れる。


頭の中がグルグルしていた。


久しぶりに会った田村。


すごくなつかしかったし、会えて嬉しくないわけじゃなかった。


だけど…。


だけど、キスされた時。


あたしの脳裏に、ある人が思い浮かんだんだ…。



それは…。



島に住んでいる、毒舌なあの男。





八神隆治だった…。