お互いに辛かったと思う







莉「思うように行かなくて、押し付けるしか出来なくて。心の何処かではこれじゃあって思うけど術がない。周りには敵だらけで、いつ先手を取られるか。不安で苦しかったんでしょ?」







あたしはさっきの怒りも忘れ時雨と向き合った






今度はあたしが一歩一歩近づく







時「莉緒........お前は平気なのかよ?そんなこと言える余裕あるのかよ?」
莉「無いよ。今だって怖い。また無理矢理抑えられたらって、自分勝手に振り回されて迷惑もしてる。だけど........今の時雨はほっとけない。」







と言えば勢い良く腕を惹かれ時雨の胸へダイブした







また痛い







時「悪りぃ。でもそれって期待していいの?少しは俺のこと見てるって都合良く見ていいの?」
莉「それは.........」







ここでうんと言えたら楽なんだろうか







だけどほっとけなかった






時「ま、どうであろうと振り向かせるまでだけど。」







なんて意地悪く笑う彼に不覚にもドキッとしてしまう






この笑みは心臓に悪いよ







莉「む、無理矢理は嫌だからね!」







と気を紛らわすように怒鳴れば






時「分かってる。嫌がることは無理強いしない。」






と言いぎゅっと抱き締められた







突然のことに顔は真っ赤になり心拍数は上がる







なんでこんなに甘いの!?