「また会えた、それだけで私は本望よ。」
ぽんぽんと幼い子をあやす様に貴未の腕を叩く。
大丈夫だと、ゆっくり考えればいいのだと、そっと道筋を正そうとしてくれるマチェリラの優しさを感じて貴未は少しずつ落ち着きを取り戻していった。
やがて頷き、かろうじてだが涙を拭って笑うことが出来たのだ。
「ありがとう、マチェリラ。…俺も会えて嬉しいよ。」
声はまだ震えていたけど貴未はもう大丈夫だった。
自分を責めてばかりいるような彼ではない、それを思い出すとマチェリラも笑う。
「永の事はカリオに帰れば何か分かるかもしれないわ。」
「そうだな。」
手の中にある〈永〉を握りしめる、そこには確かに温もりがあった。
ようやくカリオに帰れる、永と二人ではないが大きな一歩に違いはなかった。
「でも本当に無事で良かったわ。今までどうしてたの?」
「あの後、違う世界に飛ばされて。そこで助けてもらったんだ。今もそこにいる。」
「そう。」
「日向ともそこで会ったんだ。」
ぽんぽんと幼い子をあやす様に貴未の腕を叩く。
大丈夫だと、ゆっくり考えればいいのだと、そっと道筋を正そうとしてくれるマチェリラの優しさを感じて貴未は少しずつ落ち着きを取り戻していった。
やがて頷き、かろうじてだが涙を拭って笑うことが出来たのだ。
「ありがとう、マチェリラ。…俺も会えて嬉しいよ。」
声はまだ震えていたけど貴未はもう大丈夫だった。
自分を責めてばかりいるような彼ではない、それを思い出すとマチェリラも笑う。
「永の事はカリオに帰れば何か分かるかもしれないわ。」
「そうだな。」
手の中にある〈永〉を握りしめる、そこには確かに温もりがあった。
ようやくカリオに帰れる、永と二人ではないが大きな一歩に違いはなかった。
「でも本当に無事で良かったわ。今までどうしてたの?」
「あの後、違う世界に飛ばされて。そこで助けてもらったんだ。今もそこにいる。」
「そう。」
「日向ともそこで会ったんだ。」