「駄目よ。貴方はそのままでいなさい。」

「しかし!」

「私は少し知りすぎたの。貴方はここに来てはいけないわ。」

その言葉を口にした時、ナルはこの上にないくらい切なげで穏やかな表情を見せた。

それは覚悟を表しているものだと悟りハワードは何も言えなくなる。

「貴方にしか出来ないことで…あの子たちを支えてやってちょうだい。」

まるで別れのような言葉をおいてナルはゆっくりとハワードの横を過ぎていった。