「以上で本会議を終了する。」
カルサの声が広々とした会議室に響いた。
総勢二十名はいたのだろう、終了の合図を聞くとぞろぞろと人の流れが扉の方へと向かっていく。
カルサの傍らにはまた前のようにサルスがいた。
しかし彼らを取り巻く空気は以前とは違うことにどれだけの人が気付いているのだろうか。
「陛下、少し宜しいでしょうか?」
しわを深めた老大臣がカルサの許に近付き少し頭を下げながら申し出た。
カルサはハワードの言葉に頷くとサルスの方に言葉を向けて彼を促す。
「後で行く。」
「分かりました。」
サルスはハワードが気になりながらも人の流れにのって会議室を後にした。
やがて部屋は賑やかさを失い、残ったのはカルサと老大臣の二人だけになる。
ハワードはカルサが幼いときから見守り手助けをしてきた、ある種親代わりな存在だった。
長く一緒にいる分、理解もするし反発もする。
納得するまではお互いの意見は譲らない、この二人はずっとそういう関係でもあった。
カルサの声が広々とした会議室に響いた。
総勢二十名はいたのだろう、終了の合図を聞くとぞろぞろと人の流れが扉の方へと向かっていく。
カルサの傍らにはまた前のようにサルスがいた。
しかし彼らを取り巻く空気は以前とは違うことにどれだけの人が気付いているのだろうか。
「陛下、少し宜しいでしょうか?」
しわを深めた老大臣がカルサの許に近付き少し頭を下げながら申し出た。
カルサはハワードの言葉に頷くとサルスの方に言葉を向けて彼を促す。
「後で行く。」
「分かりました。」
サルスはハワードが気になりながらも人の流れにのって会議室を後にした。
やがて部屋は賑やかさを失い、残ったのはカルサと老大臣の二人だけになる。
ハワードはカルサが幼いときから見守り手助けをしてきた、ある種親代わりな存在だった。
長く一緒にいる分、理解もするし反発もする。
納得するまではお互いの意見は譲らない、この二人はずっとそういう関係でもあった。