「カルサの…目の色ね。」
一つしかない片耳用の飾りはいくら鎖が長いとはいえリュナの長い髪に隠れてしまうだろう。
しかし少し頭を動かすだけで目に映る金色の石に心を温められるようだ。
リュナは丁寧に左耳に付けると指でなぞってその感覚を確かめた。
「…ありがとう…ございます。」
今はただ嬉しくてたまらない。
「城下で探してくれたんだそうだ。…本来なら自分で見付けるべきだろうが…城から離れられなかった。すまない。」
「いえ!」
首を横に振ってリュナは否定する、その時も飾りは耳元で揺れその存在を示した。
「嬉しいです。…考えてくれたのは伝わってくるから。」
頬を緩ませたまま金色の石に触れる、それだけでリュナが満たされていることは十分に伝わってきた。
瑛琳には自分でやるべきだと言われてしまったが、今回はこれでも良かったのだと思える。
カルサは剣の柄に付けられたリュナから送られた飾りを握り、そしてリュナは贈られたばかりの飾りに触れていた。
お互いに思うところは深くある。
まるで餞別を贈り合うような気持ちになるのは間違いではないと感じていた。
「明日オフカルサへ行く。向こうは二人に任せて俺はこの国を出る準備を終わらせる。」
「はい。」
確実に事態は変わりそれぞれがそれぞれの役割を果たすために道を歩き始めている。
リュナもまたこの国には居られないと分かった以上考えることは沢山あった。
一つしかない片耳用の飾りはいくら鎖が長いとはいえリュナの長い髪に隠れてしまうだろう。
しかし少し頭を動かすだけで目に映る金色の石に心を温められるようだ。
リュナは丁寧に左耳に付けると指でなぞってその感覚を確かめた。
「…ありがとう…ございます。」
今はただ嬉しくてたまらない。
「城下で探してくれたんだそうだ。…本来なら自分で見付けるべきだろうが…城から離れられなかった。すまない。」
「いえ!」
首を横に振ってリュナは否定する、その時も飾りは耳元で揺れその存在を示した。
「嬉しいです。…考えてくれたのは伝わってくるから。」
頬を緩ませたまま金色の石に触れる、それだけでリュナが満たされていることは十分に伝わってきた。
瑛琳には自分でやるべきだと言われてしまったが、今回はこれでも良かったのだと思える。
カルサは剣の柄に付けられたリュナから送られた飾りを握り、そしてリュナは贈られたばかりの飾りに触れていた。
お互いに思うところは深くある。
まるで餞別を贈り合うような気持ちになるのは間違いではないと感じていた。
「明日オフカルサへ行く。向こうは二人に任せて俺はこの国を出る準備を終わらせる。」
「はい。」
確実に事態は変わりそれぞれがそれぞれの役割を果たすために道を歩き始めている。
リュナもまたこの国には居られないと分かった以上考えることは沢山あった。