「俺にその資格はないからな。でも地神と水神は精霊を取り込み一体化しているようだ。」

「火の力を持つ者もまだ未熟だが、いずれそうなるだろう。主に回復魔法を通じて力を注いでほしい。」

聞き慣れた言葉に苦笑いするしかなかった。

それくらいならいつでもできる、社は精霊の有無は関係ないだろうと続けた。

「精霊の事は手を打ってある。一体化するしないにしろ、力が欲しいのは事実だからな。」

リュナの手を取りカルサは回復魔法をかけ始めた。

切実な気持ちと複雑な想いが交差してする。

「お前はそれを知っていたのか…?」

静かな問いかけは、深く眠るリュナの耳に届かなかった。