頑張れ、その思いを込めて貴未は力強く拳を握った。
「…自分、当分はこっちにおるんか?」
聖に声をかけられ貴未は今後の予定を頭の中で整理する。
カルサについて御劔の総本山には行くつもりだが、拠点はシードゥルサだと考えるとその答えは当たりだろう。
「そのつもり。」
何気ない会話だと思い貴未も少し笑みを含んで頷く。
しかし聖はそうではなかった。
「なんで帰らんかった?」
聖の声は思考を止めるほど温度を持たない低いもので貴未の呼吸さえも止めた。
怒りを含んでいるのだろうか、聖の表情もまた厳しいものを見せている。
「ちょっと外でも行く?」
何とかの作り笑いを浮かべ、貴未は訓練場にある外につながる窓を指した。
聖は何の反応も見せなかったが、それを同意と受け取り貴未は先に動いてそこを目指す。
窓の外は庭とも言えない適度に整備された木々が雪化粧をして輝いていた。
まだ雪は降り続いている。
「…自分、当分はこっちにおるんか?」
聖に声をかけられ貴未は今後の予定を頭の中で整理する。
カルサについて御劔の総本山には行くつもりだが、拠点はシードゥルサだと考えるとその答えは当たりだろう。
「そのつもり。」
何気ない会話だと思い貴未も少し笑みを含んで頷く。
しかし聖はそうではなかった。
「なんで帰らんかった?」
聖の声は思考を止めるほど温度を持たない低いもので貴未の呼吸さえも止めた。
怒りを含んでいるのだろうか、聖の表情もまた厳しいものを見せている。
「ちょっと外でも行く?」
何とかの作り笑いを浮かべ、貴未は訓練場にある外につながる窓を指した。
聖は何の反応も見せなかったが、それを同意と受け取り貴未は先に動いてそこを目指す。
窓の外は庭とも言えない適度に整備された木々が雪化粧をして輝いていた。
まだ雪は降り続いている。