特殊部隊の人数も増えた。

力の強弱ばらつきはあるが確かな金の卵がここに揃っている、そう思うと自然と背筋が伸びた。

大事な戦力は多いほどありがたい。

「風神様が来たから別訓練するぞ。半々に別れ…こっからこっちは俺んとこ来い。また後で交代や。」

聖の言葉にリュナは肩を揺らした。

「聖、風神様って…。」

「お遅刻のお風神様、のが良かったんか?」

刺々しい言い方にリュナは何も返すことが出来ず項垂れる。

遅刻したのは自分だ、それは事実だ。

愛ある嫌味を重ねて浴びせられリュナは首を横に振るしかなかった。

「いえ。さっそく取りかかります。」

顔を上げたときにはもう気持ちは切り替わっている。

ここからは任された仕事をこなしていかなければいけないのだ。

そしてその役割は重要なものであると自負している。

「では、皆さんはこちらの方へ。今日も力の使い方を練習します。」