いくつもの不安要素が貴未の頭の中に浮かぶ。
「封印されたリュナを隠した以来…行方不明だ。」
行方不明、喉に引っ掛かった言葉を貴未は小さく口にした。
カルサが表情を曇らせた理由はこれだったのだ。
本当は内心たまらなく心配なのだろう、それでも何でもないように気丈にふるまってきたのだ。
そうやって自分を保っている、その気持ちを汲んでやらないといけない。
おそらく先にカルサが言ったことにジンロのことが含まれている。
思い出される限りナータックも例外ではない筈だ、自分がもっと早く決着をつけていればと何度も心を痛めてきた理由がここにもあった。
カルサの過去を知り、今までの彼を見てきた貴未は心に決めた。
「じゃあ、永はやっぱりヴィアルアイの所にいるってことだな。」
そう言うと貴未は再び手を差し出した。
「同盟設立だ。カルサ。」
貴未の言葉にカルサは微笑み今度こそはと強く手を握り返す。
触れることが怖かった手だが確かな温もりに一つのけじめを感じる、そして同盟が成立した。
「封印されたリュナを隠した以来…行方不明だ。」
行方不明、喉に引っ掛かった言葉を貴未は小さく口にした。
カルサが表情を曇らせた理由はこれだったのだ。
本当は内心たまらなく心配なのだろう、それでも何でもないように気丈にふるまってきたのだ。
そうやって自分を保っている、その気持ちを汲んでやらないといけない。
おそらく先にカルサが言ったことにジンロのことが含まれている。
思い出される限りナータックも例外ではない筈だ、自分がもっと早く決着をつけていればと何度も心を痛めてきた理由がここにもあった。
カルサの過去を知り、今までの彼を見てきた貴未は心に決めた。
「じゃあ、永はやっぱりヴィアルアイの所にいるってことだな。」
そう言うと貴未は再び手を差し出した。
「同盟設立だ。カルサ。」
貴未の言葉にカルサは微笑み今度こそはと強く手を握り返す。
触れることが怖かった手だが確かな温もりに一つのけじめを感じる、そして同盟が成立した。