手を下ろした。
目を伏せた表情が次第に曇っていく、その姿に貴未は少しの不安を覚えた。
「ジンロ、という人物がいたんだ。玲蘭華の傍、御劔の総本山オフカルスに。」
彼もまたマチェリラと同じ様に太古の国の神官だったと言葉を続けた。
ジンロはカルサとリュナが封印された時にも二人を助けにきた、カルサが信用している人物の一人だと貴未に伝える。
それは貴未が紅やサルスから聞いていたことと照らし合わせ同一人物だと線を繋げた。
確かにジンロの行動は味方だとすぐ分かるほどに全力でカルサたちを守ろうとしていたのだ、そう聞いている。
リュナを奪い返し救ったのもジンロだ。
「あいつが傍にいて俺に何も言わないのなら、そこに永はいない。確かだ。」
断言するその姿勢から本物の絆を感じさせる。
それには貴未も疑いようがなかった、素直に胸に落ちてきて一つの疑問を生み出す。
「その人は今も玲蘭華の傍にいてカルサに情報をくれるのか?」
「いや。」
その反応は重く歯切れの悪いものだった。
目を伏せた表情が次第に曇っていく、その姿に貴未は少しの不安を覚えた。
「ジンロ、という人物がいたんだ。玲蘭華の傍、御劔の総本山オフカルスに。」
彼もまたマチェリラと同じ様に太古の国の神官だったと言葉を続けた。
ジンロはカルサとリュナが封印された時にも二人を助けにきた、カルサが信用している人物の一人だと貴未に伝える。
それは貴未が紅やサルスから聞いていたことと照らし合わせ同一人物だと線を繋げた。
確かにジンロの行動は味方だとすぐ分かるほどに全力でカルサたちを守ろうとしていたのだ、そう聞いている。
リュナを奪い返し救ったのもジンロだ。
「あいつが傍にいて俺に何も言わないのなら、そこに永はいない。確かだ。」
断言するその姿勢から本物の絆を感じさせる。
それには貴未も疑いようがなかった、素直に胸に落ちてきて一つの疑問を生み出す。
「その人は今も玲蘭華の傍にいてカルサに情報をくれるのか?」
「いや。」
その反応は重く歯切れの悪いものだった。