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───…


びっくりした。


まさか、自分が…


あんな冷たい目で言われても。








あんな冷たい目で言われてもめげないなんて…!










「…オマエ、もうオレに話しかけんな。」



そう言われてから、はや一週間。

あのとき、なぜか涙が出なかった。


東先輩に
『あきらめんなよォ!!もっと熱くなれよォ!!』

…とまでは言われなかったけど、何度もアタックしろと言われた。

だから頑張れたのかもしれないけど…



とにかくめげずに、告白してます。




「先輩、好きです!」


「一ノ瀬先輩、大好きです!」


「I love you~!!」


「アナタが好きだからー!!(世界の中心で‥)」


「べ、別にアンタのことなんか好きじゃないんだからねっ!!」


「せんぱぁ~い、大好きですぅ!!」


「貴様、よい体をしているな!

ちょうど欲しかったオス豚にぴった「いい加減にしろ…?」


わたしは、先輩がドキドキする告白(付き合いたいと思う告白)を必死で考え、すべて実行した。



なのに先輩は、今もわたしのほっぺを左右にのび~っと引っ張ってる。



「せ、せんぱい痛いれふ!

は、はらしてくらさい~~~~~~!!」


「なに言ってるかわかんねーなぁー」


こ、この悪魔…!



…!

ゾクッ



この、背後に感じる寒気は…!





「俊~?」


ゆらぁ、と東先輩の笑顔が揺らめく。


「で、でた…」


一ノ瀬先輩はすぐに手を引っ込め、自分の手を後ろに隠した。


「いい加減、符和ちゃんと付き合ってあげなさいよ!!」


「イヤだ。」


「なんでよ!!」


「こいつ変な告白ずっとしてくんだもん。」


「せ、先輩がドキドキするような告白を試してたんです~~~~~~~~~~~~…。」



「だーかーらー、オレに話しかけんなっつったろ!!」



「先輩好きです!」



一ノ瀬先輩は、だめだこりゃ、と言ってどこかへ行ってしまった。



最初で最後の恋だもん。



成就、したいよ…。




先輩は、わかってる?


軽く告白してるように聞こえるかもしれないけど、結構緊張するし勇気も必要なんだよ?



今日こそはOKでるといいな、とか


またフられるのかな、とか。



先輩は簡単にわたしをフるけど、フられるたびに結構きついんだけどな…。




そう思いながら、また次の日に告白する。



今日こそは。


今日こそは。