私も口に両手をあてて驚いてしまう。

「っで、問題はここから…!」

問題はここから…?

もう、充分問題起こってるでしょ?

「何が問題なの…」

罹夢が怯えきった顔で、次の言葉を催促する。

私も、早く続きが聞きたくて黙って華恋を見つめて、頷いた。

「驚かないでよ…?」

「「うっ…うん」」

緊張しながらも、罹夢と目を合わせて『驚かない』と確認し合う。

「あのね…その、脱走した男の子…ウチの…桜木学園高校の生徒で…」

ウチの生徒??

…えっ!?

「だだだだ誰なのぉよっ!?」

私は、興奮して華恋の肩をガシッと掴んでブンブンと前後に激しく振った。