「優、罹夢、帰るよっ」


ポケットにぶっきらぼうに手を突っ込んで、私と罹夢を見る華恋。


「はぁ~い」


元気にお返事する罹夢。


「華恋ごめんっ!ちょっと、トイレ行ってくる」

「うん。OK」


トイレの鏡を見ながら、リップクリームを塗り直す。



イチゴの甘い香りが、私の鼻をくすぐってついつい笑顔になってしまう。


「優、行くよ!」

「早くぅー」


華恋と罹夢に急かされて、急いで2人の元へ向かう。