藍とコンビニでパンを買って、あまり人の出入りのない準備室へ。
適当に椅子に座ると、藍は気まずそうにパックの野菜ジュースにストローを刺していた。
「・・・・・・藍、この前はゴメン。 藍は悪くなかったのに・・・・」
オレが喋り出すと、藍は手に持っていたジュースを置き、オレの方に視線を向けた。
「・・・・・・別に、そんな事はどうでもイイよ。 それより、ワタシもゴメン。 剛が嫌な思いをするって分かってたのに、どうしても遥が許せなくてさ・・・・・。 自分のした事、間違ってたとは思わないけど、正しかったとも思えなくてさ・・・・・」
藍は何も悪くない。
なのに、藍は眉間に深い谷を作っていた。
「正しかったよ。 結婚する前に知れて良かった」
「・・・・・・そっか」
藍の『そっか』はどこか納得いっていない様だった。
多分、オレの表情が暗いからだろう。