「じゃ、帰りにね」


そう言った菜々子は、手を頭の横でヒラヒラと揺らして去っていった。


菜々子とあたしは実はクラスが違う

なんで他クラスの子と親友と呼べるまで仲良くなったのかわからないけど。

しかも半年間で。



きっと、あの菜々子の話からこんな関係にまでなっていったんだと思う。


"…入学前に夢に出てきた…"



知り合ってすぐの時に菜々子にそう言われた。


"…え…"




……多分。これから。



「おっはよ〜」


そうして、あたしはいつもの教室に入っていく。


毎日、毎日同じ風景を見て

同じ空気を感じて

同じチョークの音を聞いて

同じチャイムの音色も聞いて。



365日。
毎日毎日同じ。