「だっていないんだもん、心配になるよ」



「舞依さ~ん?」



「なっ、なに?」



気持ち悪いほどにニヤニヤしてる響を横目に診察代を払う。



「呼んでって、言ったよなぁ?」



「なにを……」



「な、ま、え」



語尾にハートマークが付きそうな可愛らしさで言っておまけにまんべんの笑顔。



「…………はぁ」



私は心の中で白旗を挙げた。



好きな人にこんなふうにお願いされたら断れるわけないでしょ。



「あー!なにため息ついてんだよ!あー傷ついた!もう立ち直れない!もう舞依なんて知ーらない!ぷーんだっ」