「ここだよ。ありがとう。」




涼のマンションに着くと、翔太は目を大きく開きながら見上げていた。





「うーわ…すげー立派な高層マンションだな。俺んち見たら逆の意味でびっくりするぞ。」





「そうなの?…っていうか遠回りさせちゃってごめんね。」





視線を莉紗に戻すと、申し訳なさを振り切るような笑顔で答えた。





「全然!楽しかったよ。俺んちここから10分くらいだし、本当に近所だな。また連絡するよ。」





「うん、ありがとう。おやすみ。」






翔太と別れると、そーっと涼の部屋に入った。
もう遅いし、寝てたら起こしちゃうかもしれない。