そして現在ーーーーー






莉紗は23歳になった。
父の会社に誘われていたが、以前からの夢だった化粧品カウンターで接客の仕事をしている。
まだ社会人1年目で慣れない仕事に悪戦苦闘していた。






兄の涼は26歳になった。
この数年で大人の落ち着きと色気が増し、莉紗にとってはますます自慢の兄である。








あの雨の日から、二人は互いを求めあっていた。
今夜も、涼のマンションに着くなりギュッと抱きつく莉紗。
そんな妹にいつもの様子でヨシヨシとする。






「仕事は順調か?」





「うーん…まあまあ、かな。お兄ちゃんに癒されに来たの。」






グッと背伸びをして、涼の唇に重ねる。






「積極的…」





涼はクスっと笑うと、応えるように深くキスを返した。