「手紙も書く、メールだってする
電話も今は相手の顔みて出来るようになってる
昔の時代とは違うんだ。
離れたら一生終わりみたいな顔すんな」
会えなくても出来ること。
俺はそれを探そうとしなかった
会えなきゃ、終わり、傷つけるだろうって臆病になって
自ら大切なものを手放そうとする。
「お前はもう、昔のお前とは違う
守るものがあんだろ。
そんで、守ってくれるヤツもいんだろ」
確かに、そうだ……。
もう前の俺とは違う。
仁菜と付き合って大切な思い出がたくさん心にあって
それは、消そうと思っても消しきれるものじゃない。
だけど……
「俺が気持ちに素直になることで
仁菜には負担をかけることになる」