「ごめんじゃ、分からないよ……!

どういう事?説明して?」


気が動転してるのか、早口で高村の肩を揺らす私。


そんな私に高村は落ち着いて行った。


「また親父の転勤が決まったんだ

今度はすぐに地方に行くことになった」


地方……遠すぎるよ……。



「いつ、行くの……っ」


「1週間後」


言葉は出ない。

その代わりに、目からポロポロと涙だけが零れていく。


嫌だ、嫌だ。

行ってほしくない。