けっきょくは、いつも私の方が余裕ないんだ。
仕方ないから、ゴクリと息を呑み
呼吸を整える。
そして
「は、隼人……っ」
彼を目を見てたどたどしくいうと
「ふっ、可愛い」
彼はもう一度私を抱きしめた。
ぎゅうっと、包み込む手。
「ちょ……授業行くって」
焦ってそういうけれど
「そんなんどうでもいいよ
それよりも仁菜を感じたい」
高村の甘い声に酔いそうになって
身を預けていると
授業なんていっか、という気持ちになってきた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…