女子に囲まれてる高村を見ると

少し寂しさを感じるの。


「うん、俺もそれ好きだよ」

「沢村さん、ここにノート置いとくね」


それは、彼が自分を作っているからか。

それとも、私に話しかける時も口調が違うからか。


どちらかは分からないけど、ちょっぴり寂しい……。


モヤモヤとそんな事を考えていると授業はいつの間にか終わっていた。


「仁菜っ!!

もう〜何幸せに浸ってんのよ〜」


「へっ?」


手を私の前でぶんぶんさせる咲に我に返る。

ぼーっとしていて、咲が話しかけていることにも気付かなかった。