そして、3月。


教室の机の上で寝ている沢村を見つけて


頭を撫でた。


もうすぐ、ここを離れなきゃいけない


その前に1度、本当の気持ちを伝えられたら……


そうやって沢村を見る。


「好き



なんて、言えるかよ……」



けっきょく、寝ている沢村にさえ

何も伝えられずに

終業式の日、俺は転校することだけを伝えて

アイツの前から姿を消したー。



それで、再会しても

こうやって傷付けることになるとはな……。


けっきょく俺は何も変わってねぇんだ。

俺の気待ちも、性格も

全部あの時のまま……。