忘れろって言ってくれたんだと思う。 「だったらさ……れにしろよ」 高村が小さく何かを呟いた時、 風が同時に吹いて聞きとれなかった。 「え……?」 もう一度聞き返すと、 「おーい!高村、沢村大丈夫か」 担任がやってきて私に声をかける。 それから私達は担任に連れられて 救護室に向かい。 高村はそのまま病院に行くことになった。 「散々だったな……」 私はポツリとつぶやくと、咲は言う。