やっと言葉が聞こえて来た彼に 揺さぶる手を止めて顔をみる。 高村はまだ目をつぶっているけれど、 「あんま騒ぐなよ」 私に向かったそう言った。 「ねぇ、怪我は?痛い? 意識はしっかりしてる?」 目を覚ました彼に少し安心しながらも、 まだまだ不安がいっぱいで、質問責めにする。 「別に、平気」 しかし、そう言いながら一向に起き上がってこない高村の手を見た瞬間 ーっ! 私は息をのんだ。