深夜3時頃、
孝太郎は帰ってきた。


孝太郎のベッドの上で、目を瞑って耳を澄ます。

微かに聞こえてくる水音。
…シャワー、浴びてるのかな。

それからしばらくして、
孝太郎が寝室に入ってくる。

ほんのり血の臭いを漂わせながら。

私の頭を優しく撫でてから、
強く抱きしめられた。


そう、孝太郎はいつも

ー私を抱きしめながら子供のように泣きじゃくるー


「っ…ぐっ…うぅ…ゆめ…はぁ」

私が背中をさすってやると、
疲れきったように眠る。

これも、いつものことだ。