文化祭前日ー
朝の教室は、いつもより騒ついていた。
それは、杉村君が ‘‘通り魔 ’’に襲われたから。
この前の高橋くんと同じく、
目撃者はおらず犯人も見つかっていない。
横目で、孝太郎を見る。
そんな訳…ないよね。
明日は孝太郎と文化祭を回る約束をしている。
うちのクラスの出し物は、
無難なカフェになっていて私も孝太郎も
午前中の当番だ。
「通り魔、怖いよねぇ…」
真紀が言った。
高橋君のことを思い出してるのだろう。
杉村君は、まだ意識が戻っていない。
そんな中文化祭なんてやっていいのだろうか…。
帰り道ー
「夢葉、今日泊まってかない?」
孝太郎に言われて、力なく頷く。
「?元気ないね」
「うん…杉村君大丈夫かなぁ」
「杉村…?」
あ、そう思った時には遅かった。
「やっぱり、意識不明にしといて正解だったな」
私は足を止めた。
「孝太郎…今…」
孝太郎は少し先で立ち止って当然のように言った。
「通り魔なんて失礼だよね。
高橋も杉村も僕がやったのに」
「なんで…」
「?高橋は夢葉に触ったからお仕置き程度なんだけどさ、
杉村は放課後二人っきりで夢葉と居たじゃん?
ちゃっかり頭も撫でてたし、連絡先だって渡したんだろ?
保健室では僕の事追い払うしさ、当然だよね
だって僕の夢葉なのに誰にも渡さないよ絶対に
誰かの物になるのならいっそのこと殺して
もう僕以外を見れない様にしてしまいたいのに
でもそうしたら夢葉が悲しむから
僕たくさん我慢してるんだよ夢葉が
男子のプリント配るのも名前呼ぶのも呼ばれるのも
あああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああ
僕の夢葉なのになんでなんでなんでどうして僕だけを見てくれないの
ねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇ」
気づけば、両手で首を締められていた。
「こ、たろ……っん……は…くる…し…」
ダメだ、本当に息ができない。
ゆっくりと目を瞑って、私は意識を手放した。
朝の教室は、いつもより騒ついていた。
それは、杉村君が ‘‘通り魔 ’’に襲われたから。
この前の高橋くんと同じく、
目撃者はおらず犯人も見つかっていない。
横目で、孝太郎を見る。
そんな訳…ないよね。
明日は孝太郎と文化祭を回る約束をしている。
うちのクラスの出し物は、
無難なカフェになっていて私も孝太郎も
午前中の当番だ。
「通り魔、怖いよねぇ…」
真紀が言った。
高橋君のことを思い出してるのだろう。
杉村君は、まだ意識が戻っていない。
そんな中文化祭なんてやっていいのだろうか…。
帰り道ー
「夢葉、今日泊まってかない?」
孝太郎に言われて、力なく頷く。
「?元気ないね」
「うん…杉村君大丈夫かなぁ」
「杉村…?」
あ、そう思った時には遅かった。
「やっぱり、意識不明にしといて正解だったな」
私は足を止めた。
「孝太郎…今…」
孝太郎は少し先で立ち止って当然のように言った。
「通り魔なんて失礼だよね。
高橋も杉村も僕がやったのに」
「なんで…」
「?高橋は夢葉に触ったからお仕置き程度なんだけどさ、
杉村は放課後二人っきりで夢葉と居たじゃん?
ちゃっかり頭も撫でてたし、連絡先だって渡したんだろ?
保健室では僕の事追い払うしさ、当然だよね
だって僕の夢葉なのに誰にも渡さないよ絶対に
誰かの物になるのならいっそのこと殺して
もう僕以外を見れない様にしてしまいたいのに
でもそうしたら夢葉が悲しむから
僕たくさん我慢してるんだよ夢葉が
男子のプリント配るのも名前呼ぶのも呼ばれるのも
あああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああ
僕の夢葉なのになんでなんでなんでどうして僕だけを見てくれないの
ねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇ」
気づけば、両手で首を締められていた。
「こ、たろ……っん……は…くる…し…」
ダメだ、本当に息ができない。
ゆっくりと目を瞑って、私は意識を手放した。