日曜日の夜も、孝太郎は出て行った。
そして、私は引き出しに手をかけた。

ガタッ…


鍵が掛かっていて、開かなかった。
「…ふぅ」

心の何処かで安心している自分が、嫌だった。
パジャマの袖を少しめくって自分の腕をぼーっとみつめる。

小さな痣、切り傷、袖についてる…血痕。

孝太郎のことが好きなのに、怖い。
本当の彼を知ってしまったら私は


ーーー壊レテシマウダロウーーー


孝太郎が帰ってきて、電気を消して寝たふりをする。


いつものように強く抱き締められて、泣きじゃくる彼。

あれ、なんで。
なんで私、泣いてるんだろう。

孝太郎と一緒に子供の様に泣きじゃくって、
泣きつかれて、寝た。