出会ったとき君はすでにこの塔の中に閉じ込められていた。
この役目を言い渡されたとき、僕は絶望的な気分になった。
ああ、僕はもうこの国には必要のない人間なんだと。
そう言われた気がしたから。
“双子は災厄を呼ぶ”
この国ではそう信じられていたし、僕だってそう思っていた。
だから君は生まれながらにして、
“災いを呼ぶ悪魔の姫”
と怖れられ、この塔に幽閉された。
生まれ落ちた瞬間からその存在を否定され、誰にも無向きもされないお姫様。
そんな君の家庭教師なんて。
誰が好んでやるだろう?
そう思ったあの日の僕を、僕は殴りつけてやりたいと思う。
人のうわさなんて、本当にあてにならない。
君を見ていて、僕はそう思った。
この役目を言い渡されたとき、僕は絶望的な気分になった。
ああ、僕はもうこの国には必要のない人間なんだと。
そう言われた気がしたから。
“双子は災厄を呼ぶ”
この国ではそう信じられていたし、僕だってそう思っていた。
だから君は生まれながらにして、
“災いを呼ぶ悪魔の姫”
と怖れられ、この塔に幽閉された。
生まれ落ちた瞬間からその存在を否定され、誰にも無向きもされないお姫様。
そんな君の家庭教師なんて。
誰が好んでやるだろう?
そう思ったあの日の僕を、僕は殴りつけてやりたいと思う。
人のうわさなんて、本当にあてにならない。
君を見ていて、僕はそう思った。